はじめに
特許庁では、毎年、特許出願技術動向調査を実施しています。
この特許出願技術動向調査というのは、
市場創出に関する技術分野、国の政策として推進すべき技術分野を中心に、今後の進展が予想される技術テーマを選定し、 [https://www.jpo.go.jp/resources/report/gidou-houkoku/tokkyo/index.html]
ているそうです。
そこで、この調査結果を把握することで、研究動向や流行りの技術を大まかに知ることができるはずです。
今回は、これまでどのような技術が取り上げられてきたのかをまとめてみました。
どんなに人にお勧めなのか?
まず、学生の方にとっては、これからどのような分野に進むのか、テーマを決めるための判断材料やとっかかりとなるのではないでしょうか。
次に、市場の動向を知る良い機会になります。そのため、就職、転職を考えている人にも参考になります。
もちろん上記以外の人にとっても一度目を通してみる価値があると思いますので、ご覧ください。
特許出願技術動向調査の一覧
[資料情報:https://www.jpo.go.jp/resources/report/gidou-houkoku/tokkyo/index.html]
ざっと一覧にした感想
まず、同じ技術が数年後に再調査されています。
例えば、平成29年、「リチウム二次電池(24年度更新)」が再調査されています。
数年経過していても、重要な技術であるということでしょうか。
そこで、平成29年度版と平成24年度版を比べてみたいとおもったのですが、平成24年度版は、かなり簡素なんですよね。
例えば、平成29年では、出願人別の動向が、詳しく載っているのです。具体的には、企業名まで載っており、1位:LG化学、2位:トヨタ自動車、3位:サムスングループであることがわかります。
一方で、平成24年では、出願人別の動向がかなり簡素です。企業同士の共同出願等の傾向については、載っているのですが、具体的に出願人が誰かは、載っていません。
おそらく、「詳しくは別途調べてよね」、という特許庁(作った審査官?)からの暗示なのでしょう。ツンデレですね笑
次に、自分の知らない技術がコンナニモたくさん存在していることに驚き、興味が湧きました。
この感想を書きながら、どんな技術を調べようか・深堀しようか迷っています(笑)。
というか、単純に勉強のモチベ上がりますね。
パテントマップの作成について
おそらく、特許出願技術動向調査の中身を見ていくとわかりますが、パテントマップが掲載されています。このマップは非常におおざっぱというか、マクロ的なまとめ方になっているため、細かな分析は個別具体的に進めていく必要があります。
そこで、僕は興味のある企業・分野のパテントマップを作っています。そのような中で、もしもみなさんのなかでパテントマップ作成方法に興味を頂いた人がいましたら、以下の書籍がおすすめですので共有します。
この書籍の良いところは、エクセルにてマップを作る方法を懇切丁寧に解説なされている点です。そのため、データを集めてくるところから、加工、可視化までこの書籍通りに進めることでマップが完成します。
ただし、この書籍は特にプログラミングができる方には不要であるかなと思います。基本的に、スクレイピングの技術を知っている方やAPI等から特許データを取得・加工・可視化できる方にとっては特にこの書籍に目を通す必要性は低いかもしれません。
一方で、特許分類やタームの見方がよくわからないという人にとっては、一読する価値ありです。
ちなみに、僕はpythonでデータを集め、加工、可視化をする上で、この記事が非常に参考になりました。
そもそも、パテントマップの見せ方というか意義的なことを知りたい場合は、以下の書籍がおすすめです。
この書籍は、知財と経営(ビジネス)との関係性を知るのに良いきっかけとなります。パテントマップを作る意義という意味で、なぜ作る必要があるのかを深堀することができます。そう言った意味で、一読することをおすすめします。
なお、書籍には、各企業の戦略や特徴に言及されているところもあり、就職や転職を考えている人にとっても参考になります。
おわりに
研究動向を知ることができるので、色々と参考になりそうですので、ぜひ一度目を通してみてはいかがでしょうか。