はじめに
とある国家資格のために法律を勉強しているのですが、僕は法学部で法律を学んでいたわけではないので、基礎知識を持っていません。
そのような状況で、テキストと過去問で勉強し始めました。
しかし、過去問を解いて、解説で述べられている条文に目を通すのですが、「よくわからないな」と思うことが度々起こりました。
そんなとき、ある人に、「そもそも法律のど基礎が整っていないのではないか?」と指摘していただき、うむなるほどと納得しました。
そこで、書店で色々と法律を学ぶ初学者向けの本を探しました。
そんなときに出会ったのが、『元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術』でした。
この本の対象者
・法律初学者
・資格試験で条文を読み込む必要があるが、今の所、さっぱり読み解けない・わからない人
・法律の仕組みを知りたい人
おすすめポイント
・法律の構造が理解できるから、その後の資格試験等で出会う条文の理解度、スピードが倍になる
・土台となる法律用語が解説されており、その後の資格試験等で未知の法律用語に対して読み下し(意味を推測)できるようになる
・初学者向けで法律に苦手意識を持つ人に、とっつきやすい・わかりやすい事例で解説されている
感想
やはり、法律を作る側の人が書いた本ですね。
身近な事例・面白い事例で、ものすごく理解しやすいです。
そもそも僕自身が、法律の構造を初めて知ったので、全体的に新鮮でした。
例えば、法律は、「本則」と「附則」から成り立っていることです。
本則は「総則」+「中心となる規定」+「補(雑)則」。
加えて附則、という構成から法律ができていることです。
(このような事実を知らないで、知的財産管理技能士に受かってしまったのだから、恥ずかしい限りです)
また、法律用語が解説されているのですが、ものすごくわかりやすく解説されています。もちろん、全ての用語が解説されているわけではないのですが、特に重要な用語が載っています。
例えば、「無効」と「取り消し」の違いです。
無効は、「最初から効果が生じていない状態」であるとみなすことです。
取り消しは、例えば契約が「いったん成立し、取り消された場合、さかのぼって効力がなくなる」ことです。
また、例えば「却下」と「棄却」の違いです。
却下は、「手続や形式不備で、請求内容が検討されることなく退けられる」ことです。
棄却は、「内容を検討して、その上で『訴え』を退けられること」です。
そして、法律を図解化することです。
複雑で込み入った条文や問題をいったん、視覚的に表現することで、かなり読みやすさがかわります。
当たり前かもしれませんが、そのような図解化やチャートとして表現することで、解釈にも深みが増すなと思いました。
おわりに
とりあえず、国家資格のテキストと過去問に取り組みつつ、適宜復習でこの本に戻ってくる、という流れになりそうです。
ぜひみなさんも一度手にしてみてください。
元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術[改訂第3版]
- 作者: 吉田利宏
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/05/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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