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【読書感想】『バイオ知財入門―技術の基礎から特許戦略まで―』の感想。

はじめに

 年の瀬も押し詰まった12月30日のことでした。

その日、僕は、ファインマン物理学を読み進めていたのですが、自宅に友達もいたこともあり、全然集中でませんでした。

そのような中で、気分転換に買い物へと出かけました。その時に、ジュンク堂で弁理士関連の書籍を見ていた時に、ふとバイオと知財について気になりました。

そのような流れで、『バイオ知財入門―技術の基礎から特許戦略まで―』を買うことにしました。

 

バイオ知財入門―技術の基礎から特許戦略まで

 評価

よい。

この本は、法学部に在籍しているのだけれど、バイオ関連にも興味を抱いているという人に向けてお勧めします。

特に、この本は、タームを逐一解説しています。そのため、バイオ系の知識のない人は、置き去りにされることなく、読み進めることができると思います。

 

 

感想

 この本は、前半部分に「バイオテクノロジーの基礎」が解説されています。

 

ぼく自身、昨年までバイオ系の学部に入り直そうとしていたこともあり、非常に興味深く読みました。

 

技術的な事柄は、正直理解できていない箇所もあります。

 

例えば、キャピラリーシーケンサーの原理、パイロシ―ケンシングの原理、次世代シーケンサーの原理です。

 

何となく理解できた点は、次世代シーケンサーは、一度に短時間で効率的に塩基配列のサンプルデータを解析できる?ということです。

 

 

一方で、知財に関しては、本の後半部分で解説されています。

 

その中でも、特に興味深かったのは、職務発明に関するコラムです。

 

2002年に中村修二氏がノーベル賞を受賞したが、なんと受賞決定前に発明の対価として受け取っていたのは、「2万」円だったそうです。

そこから、会社との訴訟、その後、和解で決着したそうです。

 

職務発明の問題は、きっと、その研究者の処遇や不満等を含んでいるんですかね。

一番は、双方が、裁判という方法で決着するより「相当の対価」を合意で落ち着くのがいいですね(笑)。無駄に裁判に時間と費用を費やす必要がないのですから。

 

あとは、創薬の研究開発から上市までに平均「15~17年」かかるということを初めて知りました。

前回、紹介した『IPランドスケープ経営戦略』で、知財と企業経営が重要であることが分かりました。

そして、製薬企業は特に企業経営と知財を一体化する必要があることを、この「15~17年」の期間を費やすことを考えると、ごもっともだなと感じました。

 

 

そこで、ど素人の僕は、ライセンスとかで、新薬の創出期間を短縮できないのかなと思って読み進めると、何と、基本的にライセンスはしないそうなのです。

 

基本的に、医薬品業界は、特許1件(基本特許)、その周りを周辺特許で固めるという傾向が強いそうです。そして、商標は、「世界統一商標」が求められるそうです。

 

まあ、研究開発に200~500億(近年だと1000億!)円かかるそうです。そうなると、そのコストを回収するためには、知財と経営戦略が必須であると。なるほど、という感じです(笑)。

 

 

ところで、バイオベンチャーについても書いてあるのですが、その中でも、面白いなと思ったのは、アメリカのベンチャー企業は、「ストックオプション」のような特徴をもっているそうです。

 

ストックオプションとは、「社員に株を配布する」ことだそうです。

 

これって、滅茶苦茶魅力的ですよね。

 

だって、株価の上昇によって、社員も利益を得ることができるわけですから、そりゃ、働いて結果を出そうと思いますよね(笑)。

 

対して、日本のベンチャー企業はどうなのでしょうかね。。。。

 

 

 

 

 

 

おわりに

気分転換に丁度良い本です。

 

それでは、物理の勉強へと戻ります(笑)。

 

 

バイオ知財入門―技術の基礎から特許戦略まで

バイオ知財入門―技術の基礎から特許戦略まで