はじめに
一応、僕は文系学部から理学部に合格したという体験をしました。その中で、今回は、文系学部から理転を考えている人に対して、特に物化の初学者におすすめのテキストを紹介します。
ずばり、そのテキストの名前は、『Primary大学テキスト これだけはおさえたい』シリーズです。
『Primary大学テキスト これだけはおさえたい』シリーズとは?
このシリーズは、大学の初年度に学習する物理、化学、数学、生命科学を理解するために、初歩から各分野を学ぶということを目的にしています。そのため、このテキストでは、高校で履修していない人にでも懇切丁寧に理解できるように解説しています。したがって、理転を考えている物化の初学者にとって、はじめに取り組むテキストとしておすすめです。
また、載っている例題、問題演習も奇をてらった問題もなく、これだけは押さえておかなければならない重要事項を扱っています。そのため、最低限の基礎学力を身に付けるのには、最適のテキストです。
そして、問題演習についてですが、一般的なテキストといえば、解答のみしか載っておらず、どのような思考回路を辿ってその解へとたどり着いたのかわかりづらいです。そのため、根っからの文系の人には、最初から数式の行間を補完しながら解答を理解することは難しいと思います。実際に、僕は付いていくことに苦労しました(今現在もですが)。
そんな中で、このテキストの良いところは、ネット上に詳細な問題演習の解答がアップロードされている点です。つまり、独学に適しているのです。そのため、効率的に学習に取り組むことが可能です。
物理
このシリーズの物理は、はっきり言って最高に良いです。
まず、第1章で、物理を学ぶための大前提が載っています。どういうことかと言いますと、科学的なものの見方を教えてくれます。これは、非常にためになります。つまり、本質的な理解をするために必要な思考回路が載っています。たとえば、現象を観察、観測すること。それを数値化すること、そして、分解、具体化と抽象化などです。正直、この序章が最も大切だと言っても過言ではありません。
また、このテキストは、力のつりあいから波動まで一応高校の範囲をカバーしています。そして、それらの各分野の問題もまた適度な難易度であり、シンプルな問題が多いです。
はやく最低限の知識を身に付けたい人におすすめです。
化学
このシリーズの化学は、フルカラーのテキストです。そのためしっかりと目で見て、各分野を学べます。問題演習は、少ないので別途、取り組む必要はあります。しかし、初学者はまず重要事項の理解が先です。そのため、このテキストに載っている事項は全て理解して、その上で標準的な問題集に取り組めば、少なくとも理科大レベルまでは持っていけます。実際、僕自身がそうでした。
具体的な使い方としては、まずは重要事項の理解です。その次に、各節末問題に取り組みます。このテキストもまた物理と同様に詳細な解答が公式ホームページに載っているので、独学も勉強に取り組みやすいようになっています。
数学
おまけに数学も紹介します。
このテキストの数学は高校教科書レベルの問題のみで構成されています。
特徴としては、公式の端的な説明があり、例題が載っています。その次に、その公式を使用する問題が2、3
問ほどあります。
このテキストの使い方としては、ストップウォッチでいかに問題を速く正確に解けるかを確認するために使用しました。やはり、問題の難易度が容易なので、いかに「速く正確に」問題を解けるのかを常に気にしながら取り組みました。基本的に、高校教科書の演習不足に使用しました。
これだけはおさえたい理工系の基礎数学 (Primary大学テキスト)
- 作者: 北原直人,西宮信夫,松田秀樹,水町龍一,中上川友樹,金原粲
- 出版社/メーカー: 実教出版
- 発売日: 2009/10/31
- メディア: 単行本
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おわりに
今回は、物化の初学者におすすめのシリーズを紹介しました。
しかし、このシリーズだけでは問題演習が不足します。そのため、はやくこのテキストは終えて、標準的な問題集に取り組むことが重要だと思います。また、僕の場合は、高校の教科書のわかりずらい箇所を重点的にこのテキストで確認しました。そのため、教科書をしっかりと取り組むことができる人ならば、このテキストを必ずしも初めから終わりまで潰す必要はないかもしれません。