はじめに
いまさらながら、ビットコインに興味を持ちました(笑)。
ちなみに、GMOコインに登録はしましたが、購入はしていません(笑)。
そこで、ビットコインを構成しているブロックチェーンの技術について調べました。
そして、僕が読んだブロックチェーンについての本が、ブルーバックスから出ている『ブロックチェーン 相互不信が実現する新しいセキュリティ』でした。
評価
良い
この本の良いところは、入門者向けに書かれているため、基本的なテクニカルタームを解説しており、非常にわかりやすい点です。
感想
この本を読んだ時、ブロックチェーンに関する知識はほとんど皆無でした(笑)。
例えば、「マイニング」?「ハッシュ」?何それ?というレベルでした(笑)。
だからこそ、ビットコインの場合における「マイニング」とは、市場において取引が行われた時、その取引が正当かどうかを検証し、データブロック(台帳)にあとから付け足していくことだと知ったときは、感心しました。
他にも基本的な事柄を説明してくれています。
また、「ハッシュ」についても、わかりやすく解説されています。
例えば、使用されるハッシュ関数が同じならば、もとのデータからは、同じハッシュ値が作られることなどが、わかりやすく述べられています。
つまりです。あるもとのデータからハッシュ値を計算して、保存しておくわけです。そして、もしもデータが書き換えられたら、出てきたハッシュ値ともとのデータのハッシュ値を比較することで、チェックできるわけです。
おおー、そうだったんだ!!!
また、暗号についてもわかりやすく述べられています。
そして、本題のブロックチェーンの技術についてです。
ブロックチェーンの通信形態であるP2Pとは、どのようなものなのかを解説してくれています。また、非中央集権型であることが説明されています。
特に、興味深いなと感じたのは、「参加者全員の間に何の信頼もないネットワークでも、信頼できる取引や決済ができる仕組みを生成できる」ということです。つまり、信頼できないからこそ効果が発揮できるのですね。だって、参加者全員にデータを配っているのですから。そこから得られた計算結果が信頼できるものですよね。
一方で、中央集権型データベースでは、データの書き換えなどの改ざんが、管理者権限を持つ人によって容易にできてしまいます。
ブロックチェーンのデメリット
また、この本を通してデメリットを理解できました。
例えば、みんなが同じ作業をするということは、作業効率の点から言えば、非効率であることや一度ブロックチェーンが構成されて、動き出してしまうことで、停止することや変更することが困難なことです。
だって、ネットワークに参加している全てのフルノード(トランザクションデータをすべて持っているノード(ネットワークに参加している端末のこと)のことです)やマイナー(マイニングをする企業や個人のこと)に合意形成が必要であり、その後にシステムの更新ができるからです。
つまり、合意形成がうまくいくとは限りませんよね。だって、ブロックチェーンは、動き続けているわけですし、様々な思惑を持ったマイナーが全員賛成するとは限らないですからね。
また、ビットコインを店舗などで買い物をした時の決済に使用することにも問題があることをわかりました。だって、トランザクションの承認速度が決まっているわけですから、その間は、待ち続ける必要があるからです。まあ、10分ですからそこまでの時間はかかりませんが……それが積み重なると……
また、映像やソフトウェアなどの配布には不向きであることもわかりました。これらの頻繁に変更が発生するデータには、ブロックチェーンは不向きですよね。だって、ブロックチェーンであると古いものまで残し続けるのですから。データ容量がハンパなくかさばりますよね(笑)。
かりに「すべての版の映像やソフトウェアを残しておきたい」場合はどうするのか。
筆者いわく、別の仕組みを検討した方がよいそうです。
具体的には、どのような仕組みなんでしょうか。
気になります。
そして、ブロックチェーンの信頼性は、取引相手の信頼性とは、別のものであることです。
確かにそうですよね。
ブロックチェーンは、トランザクションの正当性を証明しているだけであって、取引相手の正当性を証明しているわけではないですよね。仮に、取引相手が反社会的勢力であった場合……やばいですよね、いろいろと。間違った場合でも、取引を取り消せないわけですから。
おわりに
ブロックチェーンの用途には、向き不向きがあり、すべてのシステムにおいてそのまま使用されることはないことがわかりました。また、ブロックチェーンの信頼性とシステム全体の信頼性は別物であることもわかりました。