夢野久作の作品と言えば、何が有名なのでしょうか。
僕は、『ドグラ・マグラ』が思い浮かびます。
特に、表紙の自己主張とブンン―――――で始まるのが、印象に残っています。それ以外は、ほぼ忘れてしまいました(笑)。
あ、角川文庫の表紙がインパクトあったですね!(笑)
次に思い浮かんだ作品は、『瓶詰の地獄』です。
兄妹が、年中夏のような無人島に流れ着いて、兄太郎は成長するアヤコに欲情して……という内容の作品です。いや、男と女が無人島に流れ着いたら、過ちの一つや二つ犯しそうですよね。といっても、近親相姦を犯すかどうかという倫理的な問題とを天秤にかけたら……僕は……
今回読んだ作品は、角川文庫の『押絵の奇蹟』です。
・評価
オモシロイ
探偵小説が好きな人にとっては、興味の尽きない作品になるのではないでしょうか。
・感想的なもの
一番面白いなと思ったのは、『氷の涯』です。
氷の涯は、一等兵である主人公が、いろいろな思惑と罪によって追い詰められていくという内容です。正直、無実なのに、理不尽すぎるなと思いました。
いや、暇だからという理由で、探偵の真似事をしたがゆえに事件に係わってしまったのが、運の尽きですかね。
それにしても、死ぬことを前にして、編み物をするニーナが印象に残りました。